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その辺の漫画描き「牛帝」のポータル的ブログでした(引越しました)
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俺が今、20歳で漫画家志望者だったら持込みも投稿もせずネットに作品をアップし、アクセスカウンターを付けて勝手に連載を始める。カウンターが50万を越えて2ちゃんにスレができ、Twitterのハッシュタグが賑わう頃には向こうから仕事が来ると思うけどな。才能に自信があれば絶対そうする。

竹熊健太郎先生 (引用元:twitter


編集家・漫画原作者の竹熊健太郎先生が、ツイッターでこのように発言されていました。

このツイートに対する、ここ6年くらいWEB漫画界隈で活動していた自分の考えなどを書いてみます。



■ この記事の前提

WEB漫画界とひとことで言っても、クラスタが分かれていて、異なるクラスタ間ではあまり交流がありません。
自分は 「新都社」 「週刊少年ワロス」 あたりのクラスタには詳しいですが、他のクラスタはよく知りません。あくまで、「新都社系住人から見たWEB漫画界」であって、他クラスタの方からは異なる世界が見えている可能性があります。

 ~~~

自分自身に関しても書かせていただきます。
私は 「同人王」 という漫画を描いていたWEB漫画描きで、2005年くらいからWEB漫画活動を続けています。「同人王」のアクセス数は約90万です。
また、今年からパソコン雑誌 「iP!」 にてコラム漫画を連載しています。



■ そもそもWEB漫画描きに仕事は来るのか?

竹熊先生のツイートには、「有名になれば向こうから仕事が来る」という前提があります。
実際そういうケースはあります。つい最近もクール教信者先生のWEB4コマ 「旦那が何を言っているかわからない件」書籍化される運びになりました。
書籍化やプロデビューの話が来たけど断ったというケースも中にはあるようです。

 ~~~

ただそれは、かなりのレアケースという印象です。

新都社出身で商業誌掲載を果たした作家は、手元の記録で確認できる分で16名います。しかしWEB漫画がきっかけで仕事が入ったケースは少なく、少なくとも12名は自力で持ち込みや投稿をして、WEB漫画と全く関係ない道のりでデビューしています。自分にもスカウトの話は来ていません。

WEB漫画の人気作家 → 仕事が入ってくる

というルートはあるにはあるのですが、現実的には宝くじのようなもので、自力で営業をしないとなかなか仕事は取れないというのが実感です。



■ ではWEB漫画はプロ志望にとって無意味なのか?

WEB漫画の連載が長期間続くと、すごくパワーアップする作家がたまにいます。わかりやすい例が 「覇記」くろやぎ先生です。

覇記1話
 → 覇記146話

未熟だった作家が、WEB漫画でライバルたちと競いあうことで成長し、プロを狙えるところまでたどり着いた例もあります。
プロ志望としては芽が出なかった作家が、WEB漫画で頭角をあらわしはじめた例もあります。
WEB漫画で成長した力を同人界に向け、同人の世界で大家になった作家もいます。

個人で描いていると個人の力しか出せませんが、WEB漫画のコミュニティで描いていると、集団の勢いで自分の殻を破れることがまれにあります。例えるなら自転車競技で、個人より集団の方がスピードが速いような感じです。

そのような良い面もあるのですが、プロ志望であるなら基本的には遠回りな道であると考えています。



■ WEB漫画は趣味・息抜き向き

「出世の手段」としてWEB漫画を描くのは、現実的には非常に大変です。
なんだかんだで、漫画原稿を何百枚も描くのですから、「描いた結果得られるうまみ」を目的とするには、かかる労力と時間が大きすぎます。しかも(基本的には)1円にもならない。
ぶっちゃけ全然割りに合わないので、打算で描くと、なにか理由をつけて絶対投げると思っています。

また、WEB漫画はスタートダッシュが難しいです。人気が出て軌道に乗ってからはむしろイージーモードで、そこまでたどり着くのが並大抵ではありません。運も必要とします(WEB漫画に限らず、あらゆるWEBコンテンツに言えることですが…)。

 ~~~

個人的には、プロ志望なら、とりあえず普通に持ち込みなり投稿なりするのがベター。残念ながらそっちが行き詰ってしまった時に、息抜きメインでWEB漫画を描くのが無難と考えています。
息抜きといえど、描けば描くほど確実に力になりますし、上手くいけば、そこからなにか展開が生まれる可能性もあります。



■ よりベターなのは……

「プロ志望の人が、正攻法以外で取れるデビュールート」 という位置づけでWEB漫画を見てまいりました。しかしその目的なら、おそらくよりベターなのがエロ同人です。
「同人誌を見た編集者がスカウトに来る」という伝説は一般に知られていますが、先日、知人にそれが発動し、実在することを確認

・漫画を描きながら収入を得られる
・WEB漫画よりも(成年誌に)スカウトされる確率が高い
  ※成年誌 → 一般誌デビューの道もある

などが長所です。

ただこれも向き不向きがありますし、どっちみち一般紙のプロ志望であるなら「正攻法で行き詰まった時の代替手段」と考えたほうが間違いない気がします。
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コメント
この記事へのコメント
竹熊先生のおっしゃられてたアクセス50万てのはかなり甘いですね。
500万アクセスなら何か商業に繋がる気もしますが。

ワンパンマンが600万アクセス超えてるのを見てると
あれぐらい人気がでないと
駄目なんだろうなとは思います
彼は完全にWEBきっかけで
商業デビューみたいですし。
(しかも新人としては最高の条件でデビューという)


漫画は自己表現のために
やってる側面が非常に大きいので
好き勝手描けるWEB漫画は
自分の経験としてかなり有効だと思います。


あと「売れるため」だけに描く漫画を
描いてる人の漫画見ると
どこかで見たような漫画ばかりだったりして
面白くもなんともないですよ。
すごい失礼な言い方になりますけど。


ああいう方達の多くは
漫画家になりたいだけで
描きたいものが無かったりしますから
漫画が面白くなりようがない。
テンプレ内容の
パッチワーク漫画ばかりです。





漫画業界をもう一歩進化させるには
むしろもうWEB漫画しかないのではないか?
とすら思ってます。


いざ商業漫画家になっても
漫画雑誌はこれから数年で
大半が無くなると思いますし、
コミックスをやっと出しても
1万部クラスがほとんどです。



だったらWEB+DL同人+コミケ
で稼ぎを出すための行動をしたほうが
将来性が高いのではないでしょうか?

時代の変化が早くて自分も
困惑してますが、
私は竹熊先生の言ってる事は
それほど間違ってないのではないかと
感じてます。


ちなみに牛帝先生のWEB漫画
同人王は現代版の
まんが道に最も相応しい作品だと感じます。

バクマンよりずっと今の時代に
合っているので同人王のほうが売れるべきだし
NHK教育(Eテレ)でアニメ化されるべきだと思います。


長文乱文失礼いたしました。
2011/12/24(土) 12:36 | URL | 吉ガイ #uMlewYcw[ 編集]
>竹熊先生のおっしゃられてたアクセス50万てのはかなり甘いですね。
 500万アクセスなら何か商業に繋がる気もしますが。

実際500万は欲しいところですね。
それくらいあったら確かに何か
起こるかも。

>彼は完全にWEBきっかけで
 商業デビューみたいですし。

ONEさんのデビューのキッカケは
詳しく知りませんが、ワンパンから
つかんだチャンスだったのですか。
確かに新人にしてはすごい条件
良さげな感じですよね。

>漫画家になりたいだけで
 描きたいものが無かったりしますから
 漫画が面白くなりようがない。

前に某マンガ誌に持ち込んだ時に、
「描きたいものがない人は、
 漫画家になれてもあまり
 長持ちしない」
的なことを言われて、当時はピンと
来ませんでしたが、今だと微妙に
分かるような分からないような
感じですね。

>いざ商業漫画家になっても
 漫画雑誌はこれから数年で
 大半が無くなると思いますし、

竹熊先生あたりがそのようなことを
さかんに言われてますが、実際
どうなんですかねー すでにそう
言い出してから2年くらいたってて、
今のところそこまでなくなってる
感じではないですが、今後は
実現していくのかどうか。

>だったらWEB+DL同人+コミケ
 で稼ぎを出すための行動をしたほうが

自分もちょっと考えてますが、
まあエロ向いてる人向けですねw

>同人王は現代版の
 まんが道に最も相応しい作品だと感じます。

身に余るほどのお褒めのお言葉
ありがとうございます。

バクマンはドリームサイドに偏り
過ぎている点で、漫画描きの間では
賛否分かれてますよね。
「あんまし漫画界を美化するな」
的な。同人王はそれほど美化して
ない点でもう少し現実的と言えますw

仮にEテレでアニメ化したら、
個人的にカスミンと並んだ感が
ありますね!
2011/12/25(日) 10:18 | URL | 牛帝 #-[ 編集]
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