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その辺の漫画描き「牛帝」のポータル的ブログでした(引越しました)
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「同人とドラッカー」

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で有名なドラッカーを読み始めてます。
自分が読んでるのは「図解で学ぶドラッカー入門」という本。わかりやすいです。

元々は経営学の本なのですが、マンガやエロ同人にも適用できて面白い。
今回は斜め読みした中途半端な知識でエロ同人に適用してみます。
「牛帝はどんなエロ同人を描けばよいのか」というお題を考えてみましょう。

 ~

牛帝君はピコ手の同人作家です。実力的に見てなるべくしてピコ手になってるタイプと言えます。
同人の売上げはDLsite.comで40部。オフ同人も含めるともうちょっと行きますが、複雑になるので、DLsite.comの話に限定します。

 ~

会社で言えば、牛帝君は弱小企業です。
周りを見れば才能あふれる絵描きばかり。まともに戦ったのでは不利は明白です。

困った牛帝君は、プロのエロ漫画家先生に相談しました。
先生はこんなアドバイスをくれました。

先生「君の実力では確かに正面対決は厳しい。
   すごくニッチなフェチに特化してはどうか。
   すごいアヘ顔とか、鼻フックとか」

 ~

ドラッカーの視点で見るとこの戦略は「小規模市場戦略」といえます。小さな市場でナンバーワンを目指す戦略です。

市場を細分化していくとどんどん専門特化していきます。
普通の弁当屋からどんどん専門特化していくと、「赤飯だけの店」などの専門的な店になってきます。
そうなると専門的すぎるし、市場規模も小さいので、大手はもちろん中堅どころも参入してきません。

小さい市場であっても、トップや上位層にいればやはり様々な面で有利です。
通常、上位層のメリットは大手しか享受できませんが、市場を細分化することで中小企業でも上位層のメリットを享受できます。それを狙う戦略です。

 ~

自分が鼻フックを描くのは「小規模市場戦略」ですが、単純に鼻フックが大好きで描いている作家もいます。一見同じように鼻フックを描いていても、その作家と自分では目的も意味も異なります。

鼻フックフェチの作家が鼻フックに特化して描くのは「専門技術戦略」です。

絵さえ描ければどんなエロでも描くことができます。僕でも普通のセックスから鼻フック、ゲイまで一応何でも描けます。
ただし現実的には「表現の完成度」という問題があります。どんなエロでも描けることは描けるけど、性的嗜好を満足させるエロ描写をするには、そのジャンル独自の文脈やツボがあります。
そのツボを外して行為だけ描いても、実際はエロく感じてもらえません。

鼻フックフェチだから鼻フックの嗜好がわかる。それを武器に鼻フックフェチが喜ぶエロ表現を追求していく。
鼻フック属性のない人からするとイマイチよくわからない世界なのかもしれませんが、鼻フック属性の人にとっては最強にヌける作家に成長していくことでしょう。
専門的な嗜好・技術への特化を武器にする戦略です。

 ~

しかし、マイナーなフェチズムは当然人口が少なく、ジャンル人口の差が極端にあれば、鼻フックの大手よりもメジャーなフェチのピコ手の方が売れてしまうということも起こるかもしれません。

僕のエロ同人の売上は40部だと最初に述べました。題材はかなりマイナーなジャンルです。まさに小規模市場戦略をとったわけです。
もし仮に、マイナージャンルではなく人気ジャンルを描いていたらどうだったでしょう。結局のところ、やっぱり売れ行きは40部かそこらで、あんまり変わらなかったんじゃないかという気がします。

大手ジャンルでは激しい競争にさらされ、マイナージャンルでは競争はゆるいものの需要そのものが少なく、結局のところ、そんなに大差のない部数に落ち着いてしまうのではないか。
そのため、ビジネスでの小規模市場戦略のメリットは様々あるでしょうが、同人における小規模市場戦略では、金銭的なメリットはあまり無いと思われます。

 ~

それでも自分は、小規模市場戦略をとるほうが"可能性"があるのではないかと考えています。損得というよりは好みの問題なのかもしれませんが。

理由としては、大手ジャンルでピコ手をやっているよりは、マイナージャンルで中堅の方が読者の注目度が高く、気分よく描けるということがひとつ。
バカバカしいようですが、意外とこの辺から受ける影響もあったりします。

ジャンル内での注目度が高いと、実力ある作家と知り合いになれるチャンスも生まれやすいです。
人気ジャンルでピコ手だと人気作家と知り合いになるのは難しいですが、マイナージャンルで大手だと実力のある作家とスルッと知り合えたりします。
実力ある作家仲間から有形無形いろんなものを吸収して、それがあとで開花するのもよくあることです。

また、DLsite.comの場合、一見誰得っぽいジャンルが爆発的に売れることがあります。
例えば「ヒカルの碁」のヒカルの母親の同人や、「ドラクエ4」のライアンの性転換モノが異常に売れています。
獣道に起爆剤が埋まってる可能性があるのです。

もちろん誰得すぎて爆死する可能性も高いんですが、どうせ僕程度の売上では安牌を選んでも大したメリットはないのですから、大勝か大敗かの博打を選ぶのもひとつの道なのではないかと思います。

ただし、たいていのギャンブルがそうであるように、敗ける可能性のほうが高いのかもしれません。

 ~

…と、ここまで同人の話をしてきましたが、
「漫画界における『WEB漫画』という小規模市場」
という視点から我が身を振り返ってみれば、まさに獣道にどんどん突き進むような戦略を無意識にとっており、やはり損得というよりは好みの問題と言えそうですw




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油を油で食べる。
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コメント
この記事へのコメント
牛帝先生の東方ギャグとか当たりそうだし、読んでみたいと思ったりするんですが…やってみないんですか…?
2010/09/04(土) 22:05 | URL | タレ美 #-[ 編集]
ニッチなものよりも、牛帝&同人王の一ファンとしては、このままの路線でいって欲しいと思います。
でも、それじゃあ漫画家としては身は立たないんですよね……。作者と読者の思いの交錯を感じました。
2010/09/05(日) 22:40 | URL | roku0408 #-[ 編集]
タレ美さん

別の方にも「東方ギャグを描け」と勧められましたが、原作未プレイだし、最近ではゲームをやる気が根本的に無くなってしまったので、そのへんで踏み込めないですね。二次創作を元に三次創作をかくのもできないこともないでしょうが、それでは愛がないですしねー


roku0408さん

自分としてもWEB漫画を描いてるのが一番性にあってる気がしますので、こんな感じで淡々とやっていきたいですねー
漫画描きとして社会的に成功するのは自分には難しそうなので、あくまで趣味でやっていくのがベストな気もしてます。
2010/09/07(火) 10:59 | URL | 牛帝 #-[ 編集]
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